「地域みんなで子どもを育てたい」現役保育士がつくる安心の木製家具と、子どもたちの笑顔が集う「どんぐり工房」の挑戦

大阪府高槻市の北部、清水地区の静かな住宅街を進むと見えてくるひとつの空間。 ここは、全国の保育園や幼稚園から注文が殺到するオーダーメイド木製家具の制作拠点「どんぐり工房」であり、近所の子どもたちが集まってくる駄菓子とおもちゃの販売もある工房兼お店です。

一見すると「家具職人さんが営むお店」のように思えますが、実は代表を務めるオーナー様の本業は、現役の保育士さん。さらには地域の自治会長や夏祭りの実行委員まで務める、まさに「地域の頼れるお兄さん」のような存在です。

なぜ保育士でありながら本格的な木工の道へ進んだのか? なぜ地域の子どもたちのために駄菓子やおもちゃのスペースを無料開放しているのか? 制作の裏側から5年後の大きな夢まで、じっくりとお話をお伺いしました。

実家ガレージからのスタートした経験

Q.まずは「どんぐり工房」を立ち上げられたきっかけについて教えてください。

A. もともと小さい頃から工作が大好きで、ずっと何かを作っているような子どもだったんです。大人になって保育士の仕事に就いたのですが、保育士ってどうしても給料が控えめじゃないですか(笑)。「ちょっとしたお小遣い稼ぎになればいいな」という軽い気持ちで、趣味の延長で木製の家具を作ってメルカリに出してみたのがすべての始まりでした。

そしたら、それがめちゃくちゃ売れたんですよ!

最初は実家のガレージで作業をしていました。でもガレージって、夏は死ぬほど暑いし冬は凍えるほど寒い。雨が降ったら木材が濡れてしまうから作業すらできないんです。「これはちゃんと屋根のある工房を持たないとダメだな」と思うようになりました。ただ、せっかく場所を借りて工房を作るなら、単なる作業場にするのはもったいない。「自分が作った家具やおもちゃで、子どもたちが実際に遊べる店舗兼工房にしよう!」と思い立ち、約2年前にこの店舗をオープンしました。

ちなみに「どんぐり工房」という名前、なんだか可愛い由来がありそうに思われるんですが……実は10年ほど前にメルカリのアカウントを作ったとき、たまたま当時僕が担任していたクラスが「どんぐり組」だったからなんです。いらん不用品を出品していたアカウントでそのまま家具を売るようになって、そこに『工房』をつけただけという(笑)。子どもたちが公園で拾ってくる実の親しみやすい言葉ですし、結果的にすごく気に入っています。

「ただの業者」には絶対に真似できない、保育士目線のこだわり

Q.現在は、どのような方からのご注文が多いですか?

A.おかげさまで、口コミや紹介で全国からお問い合わせをいただいています。
遠方の場合は佐川急便さんと提携してお届けし、大阪府内や京都あたりであれば、僕が直接車に積み込んで納品へ向かいます。

園向けの商品で一番人気なのは身支棚です。子どもが自分の服や絵の具バッグをかけられて、下にはリュックや荷物を収納できる棚で、これまでに累計500台以上はお届けしてきました。他にもおままごとキッチン、冷蔵庫、電子レンジ、お部屋を仕切るスライド式のパーテーションなど、ご要望に合わせて何でも作ります。

唯一、座面や背もたれが複雑に曲がっている「椅子」だけは作れないんですけど、それ以外なら何でもオーダーメイドで対応しています。

Q.制作するうえで、最も大切にされていることは何ですか?

A.やっぱり「保育士目線・子ども目線」であることですね。 本気で現役の保育士として毎日子どもたちと過ごし、子どもが転んだり、家具にぶつかったり、寝転んだりする姿を一番近くで見ているからこそ分かることがあるんです。一般的な家具屋さんや業者が作ると、「なんでここをこんな形にしたんやろ?」「綺麗だけど子どもには使いづらいな」と感じることが多々あります。

例えば、うちでは木材の「節(ふし)」がない高品質な素材を使っています。節があると見た目の味わいは出ますが、子どもが使うとガタついたり、服が引っかかったり、ケガの原因になる。一番安全で丈夫な加工木材を厳選しています。

大手の家具メーカーさんだと、万が一の事故のために膨大な保証料が商品価格に上乗せされていて、ロッカーひとつで数百万〜300万円近くすることもあります。でも、うちは一人でやっていて保証コストをかけていない分、半額から3分の1以下の価格で提供できています。これまで1500点以上出荷してきましたが、子どもがケガをしたという報告はゼロです。「最初からケガをしない安全な設計」で作っているからこそ、高品質なものを低価格でお届けできるんです。

「駄菓子屋を無くしちゃいけない」急遽つくった地域の居場所

Q.店内には、たくさんの駄菓子やヨーロッパの木のおもちゃ、ボードゲームが並んでいますね。

A. ここは家具の展示場所でもあり、地域の子どもたちが自由に遊べる「無料の集いの場」でもあるんです。

少し前に、この清水地区にあった昔ながらの駄菓子屋さんが閉店してしまったんです。地域の駄菓子屋がなくなると、子どもたちは遠足のおやつをコンビニで買わなきゃいけない。「子どもが小銭を握りしめてワクワクしながらお菓子を選ぶ体験がなくなるのは絶対やばい!」と思って、急遽うちの店に駄菓子コーナーを作りました。

うちでは消費税も取っていません。5円や10円から買えるようにしていて、遠足の前になると近所の小学生たちが嬉しそうに買いに来てくれます。

Q.子どもたちだけで来られることも多いのでしょうか?

ほとんど子どもだけで来ますね!昼過ぎになると、近所の子どもたちが7〜8人くらい集まってきて、テーブルを出してお菓子を食べたり、ボードゲームで遊んだりしています。

遊びスペースにはドイツやフィンランドから仕入れた木のおもちゃも置いていて、全部無料で遊べます。「遊んでみて気に入ったら買ってもらえる」というシステムですが、別に買いに来るだけじゃなくて「ただ遊びに来た」でも大歓迎です。

地域のコミュニティをもう一度取り戻したい

Q.オーナー様は自治会長や夏祭りの実行委員なども務められているとお聞きしました。

そうですね。清水地区や北清水地区の地域活動にも深く関わっています。昔は地域におじいちゃんやおばあちゃんがいて、ご近所さん同士で「もう5時過ぎたから家に帰りや〜」なんて声をかけ合いながら、地域みんなで子どもを育てていたじゃないですか。

でも今は、核家族化が進んで「家庭」と「保育園・幼稚園」だけで子どもを育てているご家庭がすごく多い。お父さん・お母さんだけで子育てを抱え込むと、やっぱり限界が来てしまうこともあると思うんです。

だからこそ、地域のコミュニティをもっと活用してほしいと思っています。自治会や子育てサロン、地域のイベントなど、一歩外に出てつながりを持ってみると、子育てはもっと楽になるし楽しくなります。

5年後の夢「カフェ×おもちゃ屋×家具工房」の大型移転計画!

Q.最後に、どんぐり工房の今後の挑戦や未来の計画について教えてください!

実は……5年後に新しい店舗を建てて移転する計画を進めています!

今の店舗は少し狭くて、新しい場所はもう少し広い店舗を予定しています。ケーキ屋さんに入ってもらって、保護者の方はケーキやドリンクを飲みながらゆっくり過ごせて、子どもたちは木のおもちゃやボードゲームで思い切り遊べる空間。さらに、カフェスペースと工房のあいだを大きなアクリル板で仕切りたいと考えています!

子育て中のご家庭がほっと一息つくだけでなく、手仕事やモノづくりの魅力に触れられるような、ワクワクする拠点をこの街に作ります。楽しみにしていてくださいね!

店舗情報

店舗住所大阪府高槻市浦堂2丁目21-2
営業時間Instagramの営業カレンダーをご覧ください

気になる方はこちら👇

新しい情報は、Instagramやホームページでご確認ください。
気になる方はぜひチェックしてみてくださいね♪

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インスタグラム

@dongurikoubou628
最新の情報はInstagramでご確認ください

この記事に関わった人

cotocoto運営者
MIKU

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